2023-04-09

 龍泉寺入寺後の平成7年1月より始めた毎月1回の法華経講義は、「序品第一」から「普賢菩薩勧発品第二十八」までの28章を三回繰り返し、今年3月を以て最終講とさせて頂いた。手探りで始めた講義の為に作成したテキストは、このホームページに「法華経を学ぶ」として掲載することが出来たのは講義に参加して頂いた皆さんのお陰であると感謝している。

 

 さて、令和5年度4月から何を始めるか悩んだ末、やはり日蓮大聖人におすがりしてタイトルを「ご遺文に学ぶ」とした。大聖人の残された、たくさんのご遺文を読むに当たり第1回目の今日は、毎日朝勤で拝読している妙行日課から入っていこうと思っている。

 

 準備の為に拝読した「松野殿御消息」というお手紙の結びのお言葉に心が躍った。

『妙覚の山に走り登りて四方をきっと見るならば、あら面白や法界寂光土にして瑠璃を以て地とし、金(こがね)の縄を以て八つの道を界(さか)えり。天より四種の花ふり、虚空に音楽聞こえて、諸仏菩薩は常楽我浄の風にそよめき、娯楽快楽し給うぞや。我等も其の数に列なりて遊戯し楽しむべき事、はや近づけり。信心弱くしては、かかる目出たき所に行くべからず。不審の事をば尚々承るべく候。穴賢穴賢。建治二年丙子 十二月九日 日蓮花押』