1987年12月11日(金) サンチーにて

ストーパ画像検索より
ストーパ画像検索より

 午前中バスでサンチ―へ到着。丘の上にストーパが見えてくる。ホテルはトラベラーズ・ロッジにとる。90ルピーと少々高いが昨晩はウェイティングルームで明かしたので、ゆっくりくつろげる所がよい。庭も広く気持ちよい。パンとオムレツの朝食をとり、お湯を浴びてから丘の上に登る。

 

 アショカ王の建てたストーパを中心に遺跡とお寺が丘の上にある。それは2000年の時の流れを経ている。まわりはただ静か、鳥の声と遠くに列車の走る汽笛が響く。この丘の上からの眺めは素晴らしい。遠くに低い丘や山がつづき、大地は美しいみどりにおおわれている。感心するほど広い大地をインドの人々は耕し、実りを得ている。

 

 そして、畑の間に点在する村々、その家が白く光ってみえる。大きな木の下の場所に強い日差しをさけて座り、はるか地平線のほうを見わたす。丘に向けて心地よい風が吹き上げてきて、しばし時の経つのを忘れる。訪れてくる人はわずかで本当に静かなところだ。

 

 丘を下り駅前の唯一にぎやかな通りを抜けホテルに戻ってランチをとり、3時よりベッドに横になる。いつものように昼寝のつもりが気づいてみると午前0時の真夜中。かなり疲れていたようだ。明日はアジャンタへ向けて、また列車とバスの旅にトライ。スムーズに着くことを祈る。