1987年11月8日(日) 列車でパトナーへ

大菩提寺の大塔
大菩提寺の大塔

 朝6時、印度山日本寺へ行き勤行に参加。インドに派遣されている真言宗の堀内さんという若いお坊さんと、近道を教えてもらい大塔近くまで一緒に歩き、朝のお茶をごちそうになる。「起こることはすべて素晴らしい」この言葉通りすべてが導かれてゆく。

 

大塔前の茶店
大塔前の茶店

 チャクラバティー氏と彼の奥さんはお互いが尊敬しあい、それぞれのライフワークの善き伴侶である。この無口で取っ付きにくい顔のインド人に、あれこれ聞くことなくガヤーから列車でパトナーまでの同行をお願いしたのはどういう訳であろう。とかく人を疑ってしまう苦しみを味わうインドの旅での今日という日は、全てがそうあるべき様に導かれたと感じる。

 

 当初の予定、ナ―ランダとラージギルの訪問を一人の数珠ボーイ(数珠売りの青年)の言葉で妙に納得して変更、たまたま隣にいたチャクラバティー氏がパトナーへ行くという状況は予定されていたのであろうか。

 

 

車窓の風景
車窓の風景

 決して裕福とは言えないが、素晴らしい家庭をもつ彼から夕食への招待をうけ、日本人であるお母さん似の男の子(11歳)を交えてのインドの家庭料理は、予期していなかっただけにうれしかったし、おいしかった。夜7時から4時間近くお邪魔して奥さんをまじえて会話が弾んだ。

 

 そして、最後に美術の先生であった奥さんの画いた仏陀の生涯のイラストと、写真家でもある彼の撮った絵葉書や写真集を拝見し、またインドで仏陀の伝道のために本にする話などたいへん興味深いものであった。こんなご縁も大事にしたいと思う。

 

 この日はチャクラバティー氏が手配してくれたパトナーのHOTEL JAYSARMINに宿泊。