1987年12月12日(土) 雨

 インドにきて初めての「雨」の一日であった。夜中から雨音が屋根をたたき、一日中雲が空をおおっている。冬のインドでは雲が空をおおうことすらないと思っていただけに、意外なサンチ―の「好き日」となる。トラベラーズ・ロッジを出て駅まで歩く道すがら、まるで日本のどこかの田舎町に来たような錯覚におちいり、そんな親しみに心が澄みきって行くのが感じられた。サンチ―はやはり「何か」に満ちた村である。

2等自由席車両画像検索より
2等自由席車両画像検索より

 駅に着くとダダール・エクスプレスは3時間遅れ。1人のイギリス人のツーリストと一緒になる。ボパールまで普通列車で行き、ボパールで夜行の寝台予約を試みるが「Full」。結局3時間遅れでやってきたダダールExp.に乗り込む。得体の知れぬインド人に7ルピー払い席を荷台の上に確保してもらうが、そこにいた少年に申し訳なく又、その男があまり信用ならぬのでその車両を出て自分で席をさがしに行く。

 そして列車に2等自由席の車両があるのをはじめて知る。立ったり座ったりしながら、なんとかジャルガオンまでたどり着く。10時間近くの列車の移動。やはり2等の予約なしは大変である。たまにはいいかもしれないが…。時間は23:00過ぎ、駅のwaiting roomで朝の5時まで休むことにする。

車窓から夕陽
車窓から夕陽