二十三日 女人の力

兄弟鈔(きょうだいしょう)にいわく

 女人となる事は、物に随(したが)って物を隨える身なり。

 

(1 54歳 2 文永12年 3 身延 4 932頁)

口語訳「日蓮聖人全集」より

 およそ女性という存在は相手に随いながらも、かえって相手を随えるものである。

和讃奉納
和讃奉納

富木尼御前(ときあまごぜん)御書にいわく

 や(矢)のはしる事は弓のちから、くも(雲)のゆくことはりゅう(竜)のちから、

 

 おとこのしわざは女のちからなり。

 

(1 55歳 2 建治2年 3 身延 4 1147頁)

口語訳「日蓮聖人全集」より

 矢が飛ぶのは弓の力によるものですし、雲が行くのは竜の力によるものです。そのように、夫の行ないは妻の力によるというのが人の世の習いです。

寒修行
寒修行